クリムトの代表作<接吻>

ウイーン分離派(アールヌーヴォー)・象徴主義の画家、グスタフ・クリムト Gustav Klimt (1862-1918) の代表作<接吻 Le Baisel (1908-09)>。
金箔を用いたキャンバスに油絵。アポロがダフネに接吻する瞬間を象徴的に表現したものと。
ウイーンのオーストリア ギャラリー ベルヴェデーレ宮殿 Österreichische Galerie Belvedere にて。
クリムト自身と生涯の伴侶だったというエミリー・ルイーズ・フレーゲ Emilie Louise Flöge がモデルとされています。

Le Baisel (1908-09) / Gustav Klimt (1862-1918) / Österreichische Galerie Belvedere / Vienne

6135

羽飾りの付いた帽子を被った女性 クリムト

Dame mit Federhut (1908) / Gustav Klimt (1862-1918) / Palais du Belvédère supérieur / Albertina / Vienne

   depuis  2001

ウイーンのベルヴェデーレ宮殿上宮のオーストリア ギャラリーにあるグスタフ クリムト Gustav Klimt (1862-1918) の作品<羽飾りの付いた帽子を被った女性 Dame mit Federhut (1908)>。
紙にペンとウォッシュしたインク、鉛筆、赤のクレヨン、白の不透明絵具を使って描かれいる。

アルベルティ―ナ(美術館) Albertina 所蔵。

18年前のストックホルムのひとこま

ストックホルムの<北方民族博物館>をストランドヴァ―ゲンから見たところ。2005.08.08.
ロシアのウクライナ侵攻で、スウェーデンはNATOの強力な構成国となった。

Nordiska museet / Strandvägen / Ladugårdslandsviken / Stockholm

モディリアーニ による <小さな農夫> テート・モダン にて

Le Petit Paysan (1918) / Amedeo Modigliani (1884-1920) / Tate Modern

   depuis  2001

アメデオ・モディリアーニ Amedeo Modigliani (1884-1920) の作品<小さな農夫(百姓) Le Petit Paysan (1918)>を<テート・モダン>で鑑賞。2023.04.19.
モディリアーニの死の翌日に自殺した(結婚を誓約していた)
ジャンヌ・エビュテルヌ Jeanne Hébuterne (1898-1920) を描いた背景に、ニースで若い農夫を描き込んだ作品とされています。

バンクサイド発電所 Bankside Power Station (1891-1981) を再生利用した<テート・モダン Tate Modern>。煙突もそのまま残されている。下流側に<シェイクスピアのグローブ座>、前に<ミレニアム橋 (2000)>、上流側に超高層住宅 One Blackfriars (2018)。

Tate Modern / Shakespeare’s Globe / Millennium Bridge / London

ベルヴェデーレのマドンナ ウイーンの美術史美術館

ラファエル Raphaël (1483-1520) 作の<草原のマドンナ あるいは ベルヴェデーレのマドンナ La Madone à la prairie ou La Madone du Belvédère (1506頃)>。
ウイーンの美術史美術館に収蔵される以前はベルヴェデーレ宮殿にあったことによる。
キリストの死を象徴する赤のドレスに教会を象徴する青のコートを着た聖母マリアの右側に、死んで復活するキリストの受難を表す芥子の花。
洗礼者ヨハネが持つ葦の十字架を掴んでいるのは来るべきキリストの受難を暗示しているとか。

ラファエロの「聖母子と幼き洗礼者聖ヨハネ」

<バベルの塔>をウイーンの美術史美術館で

ピーテル・ブリューゲル Pieter Brueghel l’Ancien (1525-69) が描いた<バベルの塔 La Tour de Babel (1563)>をウイーンの美術史美術館で観れました。
オーストリア大公レオポルト・ヴィルヘルム (1614- 1662) のコレクションでした。
ハプスブルグ帝国のアレゴリーとみられているようです。

La Tour de Babel (1563) / Pieter Brueghel l’Ancien (1525-69) / Musée d’Histoire de l’art de Vienne

ウイーンでの「クリムト展」に豊田市美術館から

Eugenia Primavesi (1913-14) / Gustav Klimt (1862-1918) / 豊田市美術館

ウイーンのローワー ベルヴェデーレ宮殿のオーストリア・ギャラリーで開かれていた<ゴッホ、ロダン、マティスにインスピレーションを得たクリムト展 Klimt inspired by Van Gogh・Rodin・Matisse>に、豊田市美術館 Toyota Municipal Museum of Art 所蔵のグスタフ・クリムト Gustav Klimt (1862-1918) の作品が参加していました。
<オイゲニア・プリマフェージの肖像 Eugenia Primavesi (1913-14)>です。
元女優で妻のオイゲニアの肖像を依頼した銀行家のオットー・プリマフェージは、クリムト等が設立に協力したウイーン工房のパトロンでした。

ゴッホ、ロダン、マティスにインスピレーションを得たクリムト展  オーストリア・ギャラリー

<ゴッホ、ロダン、マティスにインスピレーションを得たクリムト展 Klimt inspired by Van Gogh・Rodin・Matisse>がウイーンのローワー ベルヴェデーレ宮殿のオーストリア・ギャラリーで開かれていました。

2023.04.25.

サンフランシスコ近代美術館 SFMOMA からアンリ・マティス Henri Matisse (1869-1954) 作<緑の瞳の少女 La fille aux yeux verts (1908)>が来墺していました。

ピカソ 新古典主義時代の作品<立っている女性>

イタリア旅行(ローマ・ナポリ・ポンペイ、1917)の影響を受けた第一次大戦後、ピカソ Pablo Picasso (1881-1973) の新古典主義の時代(1917₋25)の作品<立っている女性 Femme debout (1921)>。テンペラ画。
どっしりと量感のある、身体に比べて大きい手足、彫刻のような肉体、額から続く高い鼻。
モデルは最初の妻オルガ(1891₋1955、1918結婚)だと思われます。
プラハ国立美術館 Galerie nationale de Prague (エキシヴィジョン宮殿)にて

旧松方コレクションでポンピドーセンターの国立近代美術館 Musée national d’Art moderne 所蔵の<読書灯 La liseuse (1920)>。灰色の服を着た女性、座って本を読む女性とも。
オルガ・ピカソを描いた油絵です。

マティスの<ホアキナ>                      ナショナル ギャラリー プラハ

   depuis  2001

アンリ・マティス Henri Matisse (1869-1954) がセビリア、コルドバ、トレドの旅(1910-11)でセルビア滞在中に描いた作品<ホアキナ Joaquina (1910)>。
彼女はセルビアのジプシーでダンサーのようです。
プラハ国立美術館 Galerie nationale de Prague (エキシヴィジョン宮殿)にて

現在パリのポンピドーセンター所蔵の作品を中心とする「マティス展」が東京都美術館で開催中です。

新宿区38℃。過去最高温度。

カレル・ゼマン博物館 に立ち寄る

カレル・ゼマン博物館 Muzeum Karla Zemana (2012) に立ち寄って、チェコ(スロヴァキア)のアニメーション映画の創始者とされるカレル・ゼマン Karel Zeman (1910-89) の映画作品を見てきました。
<先史時代への旅(1955)>を撮影するカレル・ゼマンとサイン。

.

<ミスター・プロクーク、動物の友達 (1954)>で使用されたオリジナルのおじいちゃんと馬の操り人形。

Original puppets from the Tales of Mr. Prokouk

カレル・ゼマン博物館の外観

Muzeum Karla Zemana (2012) / Praha

YouTube で、例えば Karla Zemana で検索すれば、彼の映画を見ることができるでしょう。

<聖母ヨーロッパ>の地図 

   depuis  2001

プラハ生まれのヴェレスラヴィン出身のダニエル・アダム Daniel Adam de Veleslavin (1546-99) が印刷出版した<聖母ヨーロッパ La Vierge Europe>の地図 (1592)。
頭部は”太陽の没することなき帝国”スペイン、胸はフランス、心臓がボヘミアです。英国は圏外にあります。
ストラホフ修道院図書館にて

Carte de l’Europe en Figure symbolique d’une Vierge (La Vierge Europe) / Daniel Adam de Veleslavin / Monastère de Strahov

原本はハインリヒ・ビュンティング Heinrich Bünting (1545-1606) による「聖書による旅行の本(1581初版)」という名の木版画の地図の本です(転載)。

<ムーラン・ルージュで踊る二人の女性>ロートレック

Deux femmes dansant au Moulin-Rouge (1892) / Henri de Toulouse-Lautrec (1864-1901) / National Gallery Prague

<ムーラン・ルージュで踊る二人の女性 Deux femmes dansant au Moulin-Rouge (1892)>。トゥールーズ=ロートレック Henri de Toulouse-Lautrec (1864-1901) の作品。
女性同士で踊っている右側の女性が「チャ・ウ・カオ Cha-U-Kao 」 、その右後ろ向きの女性が「ジェーン・アヴリル Jane Avril 」。ロートレックお気に入りの女性です。

プラハ国立美術館(エキシヴィジョンパレス)に展示されていました。右から2点目。

アンリ・ルソーによる<私自身、肖像=風景>

Moi-même, portait-paysage (1890) / Henri Rousseau (1844-1910) / Galerie nationale de Prague

アンリ・ルソー Henri Rousseau (1844-1910) が第6回アンデパンダン展(Paris 1884₋)に出品した作品<私自身、肖像=風景 Moi-même, portait-paysage (1890)>です。
背景をエッフェル塔(1889)のあるパリ万国博覧会(1889)として、手前にアーチ橋の(前)カルーゼル橋付近のセーヌ河岸に立つ巨大なルソーの自画像を置きました。
この万国博覧会に強烈な刺激を受けた彼がその思いを絵にしたと言われています。
日曜画家等と揶揄され、まだ画壇で認められる前の作品です。
プラハ国立美術館 Galerie nationale de Prague (エキシヴィジョン宮殿)にて

大きいボックス席 <La Grande loge> ロートレック

La Grande loge (1896-97) / Henri de Toulouse-Lautrec (1864-1901) / Albertina (Vienne)

アムスのゴッホ美術館で観た覚えがあるが・・再びウイーンのアルベルティ―ナ美術館で。
トゥールーズ=ロートレック Henri de Toulouse-Lautrec (1864-1901) のリトグラフ<La Grande loge (1896-97)>。
レズビアン バー「ル・ハネトン」のオーナー、マダム・アルマンド・ブラジエ Mme Armande Brazier (右)とバイセクシャルのクルチザンヌでダンサーのエミリエンヌ・ダランソン Émilienne d’Alençon (1870-1945) とされています。
娘のように見える彼女はベル・エポックの三美神の一人と呼ばれています。
ロートレックはこの頃、このモンマルトルのバーに頻繁に出入りしていたそうです。

 

クリムトの<ジュディス> オーストリア ギャラリー

Judith und Holofernes (1901) / Gustav Klimt (1862-1918) / Österreichische Galerie Belvedere / Wien

ウイーンのアールヌーヴォー、ウイーン分離派の創設者グスタフ・クリムト Gustav Klimt (1862-1918) によるキャンバスに油絵と金箔の作品<ジュディスとホロフェルネス (1901)>。オーストリア ギャラリー ベルヴェデーレ Österreichische Galerie Belvedere にて
額縁の上部に JUDITH UND HOLOFERNES とあるのは、発表当時ジュディスをサロメと間違えられたりしたため、弟にこの金属製の額縁を作らせたのだそう。
ジュディスは故郷のベツリアをアッシリア軍による破壊から守るため、ホロフェルネス将軍を誘惑し首を刎ねた聖書のヒロインです。絵では右下にその頭部が。
ジュディスのモデルはアデーレ・ブロッホ=バウアーとされています。

「金箔の」ベルヴェデーレ宮殿の上宮

<オーストリア ギャラリー>となっているバロック建築のベルヴェデーレ宮殿の上宮。
内部は(本金の)金箔で満ちていて豪華さが半端でない。一枚一枚貼っているので箔アシが残っています。

ヴィジェ=ルブラン最初の マリー・アントワネットの肖像

Marie-Antoinette en robe à panier en satin blanc (1778) / Marie Élisabeth-Louise Vigée Le Brun (1755-1842)

マリー・アントワネット王妃の公式女流画家となったエリザベート・ヴィジェ=ルブラン Marie Élisabeth-Louise Vigée Le Brun (1755-1842) が描いた最初の肖像画<白いサテンのバスケットドレスを着たマリー・アントワネット Marie-Antoinette en robe à panier en satin blanc (1778)>。
ハプスブルク家の特徴 (わずかに垂れた顎、突き出た目、わずかにかぎ状の鼻、厚い下唇) を捉えているそうです。
ウイーンの美術史美術館にて (2023.04.26.) 
「ハプスブルグ展 (2019)」で来日しました。

シシィ美術館のポスター<SISI 神話と真実>

L’impératrice en robe de bal avec des étoiles de diamant (1865) / Franz Xaver Winterhalter (1805-73)

フランツ・ヴィンターハルター Franz Xaver Winterhalter (1805-73) が描いた<オーストリアの皇后エリザベート(1837₋98)の肖像 Portrait de l’impératrice Élisabeth d’Autriche (1865)>の鏡写しをベースにしたシシィ美術館のポスター。原画は美術史美術館にあります。
この髪飾りは<シシィの星 Sisistern>として有名で彼女の歳数27個を使っています。五芒星のダイヤモンドを二つ合わせた中央に真珠をはめ込んでます(ウイーンのケッヘルト社製)。
パリのオートクチュールの創始者チャールズ・フレデリック・ワース社製の(銀箔の星を散りばめた白いサテンとチュールの)ガラドレスを着ています。

ロートレックの白馬 <ガゼル Gazelle>

Der Schimmel “Gazelle” (1881) / Henri de Toulouse-Lautrec (1864-1901) / Albertina,Vienne

La Comtesse Adèle de Toulouse-Lautrec dans de salon du château de Malromé (vers 1886-87) / Musée Toulouse-Lautrec d’Albi

   depuis  2001

アンリー ド トゥールーズ=ロートレック Henri de Toulouse-Lautrec (1864-1901) が幼少期の殆どを過ごし、その後も休日には訪れていたというアルビ近郊のボスク城 Château de Bosc で描いた油絵<白馬”ガゼル” Der Schimmel “Gazelle”>(1881)。
ガゼルはロートレックの母アデレ方のセレイラン伯爵家の種馬の血筋だったそうです。
ウイーンのアルベルティナ美術館 Albertina のバットライナーコレクション。

ロートレックの母所有のマルロメ城 Château Malromé のサロンで描いた<アデレ・トゥールーズ=ロートレック伯爵夫人>(1886₋87頃)。
後年、アルコール中毒で体を壊したロートレックをマルロメ城に呼び寄せて療養させましたが甲斐なく亡くなりました。
アルビのトゥールーズ=ロートレック美術館所有。
グラン・パレ ナショナルギャラリーで開催された(2019) “トゥールーズ=ロートレック 断然モダン展”  Toulouse-Lautrec / Résolument Moderne にて

<コメディのミューズ タリア> 大英博物館

Statue of Thalia / Statue of a Maenad / British Museum / London

   depuis  2001

ローマのオスティア・アンティカで発見された(1775)キトン Chiton の上にヒマティオン Himation を身に着けた女性の大理石像で、<コメディのミューズ タリア Statue of Thalia>と見做されている。パン神に関連するペダム(羊飼いの杖)を持っている。
失われた頭部には<ディオニュソスの女性信奉者メナードの彫像 Statue of a Maenad>を据えたとされる。蔦の葉と蕾の冠で覆われている。
大英博物館にて(2017.08.19.)

ライオンと雄牛の戦い ペルセポリス

   depuis  2001

アケメネス朝ペルシア (BC 550-330) のダレイオス1世(在位:BC522-486)が建設を始めたペルセポリスのタチャラ Tachara (ダリウス大王の宮殿)へ入る階段の壁面に浅浮彫りされた<雄牛を攻撃するライオン / ライオンと雄牛の戦い Lion-Bull combat>。
その意味するところについてはいろいろな説があるようだが、「ライオンは太陽を雄牛は夜を表し、昼と夜の絶え間ないサイクルを表す」とする説や、貢物を持参する諸侯が周囲に見られることもあり「ライオンは王を象徴し、雄牛は敵または征服した国々を象徴する」説が分かりやすい。
ロレンツォ・ジャンティーニ Lorenzo Giuntini (1844.45-1920) がレリーフから製作した石膏塑型 Plaster cast (1892)。大英博物館にて (2017.08.19.)
ペルセポリスはアレキサンダー大王に破壊された(BC 331)。  

Lion-Bull combat / Tachara / Persepolis / British Museum / London

ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレリアと   ミラノのドゥオーモ ミラノの近代美術館から

   depuis  2001

ミラノの近代美術館から見たヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレリアとミラノのドゥオーモ。ドゥオーモ広場に面しています。
ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世はサヴォイア朝イタリア王国(1861₋1946)の初代国王(在位:1861₋78)。

Galleria Vittorio Emanuele II / Dôme de Milan / Place du Dôme de Milan / Milan

聖シュテファン騎士団のガレー船

Modello di Galera dell’ordine dei Cavalieri di S. Stefano / Museo di palazzo Poggi / Bologna

ボローニャ大学の博物館「パラッツォ ポッジ博物館」の「船と古代の地図の博物館」で見てきた<聖シュテファン騎士団のガレラ Modello di Galera dell’ordine dei Cavalieri di S. Stefano>、17世紀後半に作成された26オールを備えたガレー船の模型です。教材用として使用されたもの。
サント ステファノ騎士団は1561 年にコジモ 1 世によって軍事および宗教目的で設立された騎士団。

マヨルカ島から来た<ガウディのステンドグラス>

Les vitraux de Gaudí / Museu d’Art Sacre de Mallorca / Antoni Gaudí (1852-1926)

   depuis  2001

2022年にオルセー美術館で開かれた<ガウディ展>で観ることができた(2022.07.03.)。
アントニ・ガウディ Antoni Gaudí (1852-1926) がデザインしたマヨルカ島のパルマ大聖堂 La Seu のためのステンドグラス。
大聖堂の一角、マヨルカのサクレ美術館 Museu d’Art Sacre de Mallorca にあるもの。
地震(1851)被害の修復作業の一環として招聘された(1903₋14)時の作品。

 

* 今日は節分。今年の方位:南南東を向いて恵方巻を頂いた。

バスボトル エヴァ グエレとパブロ ピカソ

La bouteille de Bass (1912-14) / Pablo Picasso (1881-1973) / Eva Gouel (1885-1915) / Ma Jolie / Museo del Novecento Milano

<バスのボトル La bouteille de Bass (1912-14)>はミラノの新世紀(20世紀)美術館 Museo del Novecento Milano が所蔵しています。
当時のピカソのパートナー:エヴァ・グエレ Eva Gouel (1885-1915) を意識して表現したキュービズム Cubisme の作品です。
イギリスビールのバス・ペールエール BASS Pale Ale のボトル、クラブのエース (AS)、ギターと’MA JO’の楽譜 (ハリー フラグソン (1869-1913) のラストソング Dernière chanson) が目に入ります。
MA JO がピカソが他の絵に描き込んだ <Ma Jolie (私のかわいい人)>を連想させる仕掛けになっています。
このような形以外の彼女の肖像画はないとされているようです。

リチャード・ジノリ、ジョ・ポンティ作の壷

Cista <La Conversazione Classica> / Richard Ginori / Gio Ponti / Libero Andreotti / Museo Poldi Pezzoli / Milano

美術評論家ウーゴ・オイエッティ Ugo Ojetti (1871-1946)と妻フェルナンドのためにリチャード・ジノリ Richard Ginori (Ginori 1735) が特別に制作 (1927) したジオ・ポンティとリベロ・アンドレオッティとの共同作品です。
ベースになっているのはシスタ Cista <La Conversazione Classica>で、エトルリアの Cista Ficoroni から得たインスピレーションに基づく形状の容器に、ケルビム(智天使)や動物や建築要素などで装飾を施した家具デザイナ・建築家ジオ・ポンティ Gio Ponti (1891-1979) の作品です。
グリップとサポートの有翼の彫像は彫刻家リベロ・アンドレオッティ Libero Andreotti (1875-1933) によります。
ミラノの<ポルディ・ペッツォーリ美術館 Museo Poldi Pezzoli>にて。

*ジノリ侯爵がイタリア初の白磁の製造に成功(1735)。
フィレンツェのヴェッキオ橋近くの本店で買い集めた食器をいまだに日常使用しています。
現在はグッチ Gucci 傘下(2013)。

アメデオ・モディリアーニによる           <ポール・ギヨームの肖像>

Ritratto di Paul Guillaume (1916) / Amedeo Modigliani (1884-1920) / Museo del Novecento di Milano

ミラノのドゥオーモ広場にある新世紀美術館 Museo del Novecento di Milano で観たアメデオ・モディリアーニ Amedeo Modigliani (1884-1920) の作品<ポール・ギヨームの肖像 Ritratto di Paul Guillaume (1916)>。
コレクターであり、モディリアーニの後援者でもあったポール・ギヨームが提供したアトリエで撮った写真(1915)に基づくとされている。

 

.

.

 

 

パリのオランジュリー美術館蔵の作品<Paul Guillaume, Novo Pilota (1915)>に類似。

「新しい水先案内人 Novo Pilota 」

レオナルド・ダ・ヴィンチによる<音楽家の肖像>         アンブロジアーナ絵画館

Ritratto di Musico (1483-87 頃) / Leonardo da Vinci (1452-1519) / Pinacoteca Ambrosiana / Milano

レオナルド・ダ・ヴィンチによる未完の作品<音楽家の肖像 Ritratto di Musico (1483-87 頃)>。
ミラノのアンブロジアーナ絵画館 Pinacoteca Ambrosiana (1618) で観てきました。
彼がミラノに滞在中(1482-99)に描いたものとみられ、彼が描いた唯一の男性像とされる。
修復中に楽譜を持つ手が見つかるまでは、パトロンでもあった当時のミラノの支配者スフォルツァ家の当主ミラノ公の肖像とされていた。

 昨日パリを離れ、帰途につきました。

 

モディリアーニによるベアトリス ヘイスティングス

Béatrice Hastings (1915) / Amedeo Modigliani (1884-1920) / Museo del Novecento Milano

ミラノのドゥオーモ Duomo di Milano 前にある<20世紀美術館 Museo del Novecento Milano>が所蔵しているイタリア人画家アメデオ・モディリアーニ Amedeo Modigliani (1884-1920) の作品<ベアトリス ヘイスティングス Béatrice Hastings (1915)>。
Beatrice Hastings (1879-1943) (本名:Emily Alice Haigh)はイギリスのヘイスティングス生れの詩人・ジャーナリスト・美術評論家で、2年余り(1914‐16)にわたってモジリアニ と恋愛関係にあった。
額縁が気に入りました。

アレッシーのプロダクトデザインでも著名の「アルド・ロッシの回顧展 Aldo Rossi Design 1960-1997」が開催中。

パラッツォ ポッジ 博物館 ボローニャ大学(最古)

Ritratto di Giovanni II Bentivoglio (Circa 1485) / Ercole de’ Roberti (1451~56-1496) / Museo di Palazzo Poggi / Bologna

   depuis  2001

ヨーロッパ最古の総合大学<ボローニャ大学>付属のパラッツォ ポッジ 博物館 Museo di Palazzo Poggi が所蔵している<ジョヴァンニ 2 世ベンティヴォーリオの肖像 Ritratto di Giovanni II Bentivoglio (Circa 1485)>。
木にテンペラ Tempera su tavola。

ジョヴァンニ 2 世ベンティヴォーリオはボローニャの支配者だった (1463-1506)。作者はルネサンス初期のエルコレ・デ・ロベルティ Ercole de’ Roberti (1451~56-1496)。

Rose 昨日、ボローニャを離れミラノに戻りました。明日昼にはパリに戻ります。

ポルディ・ペッツォーリ美術館で「横顔美人」を見る

Portrait de femme (1470 ) / Piero del Pollaiolo (1441-96) / Museo Poldi Pezzoli

   depuis  2001

ミラノには何度か来てるのに入ったことのなかった<ポルディ・ペッツォーリ美術館>に寄る。

以前の投稿の再掲。
渋谷文化村で開かれている ミラノの<ポルディ・ペッツォーリ美術館  Museo Poldi Pezzoli>所蔵の貴族 (ポルディ・ペッツォーリ) コレクション展に行ってきました (2014.04.06.) 。
美術館のシンボル / エンブレムである ピエロ・デル・ポッライオーロ Piero del Pollaiolo (1441-96) 作の<女性の肖像 Portrait de femme (1470 ) >が<横顔美人>としてポスターに使われています。

033
Portrait de femme (1470 ) / Piero del Pollaiolo (1441-96) / Museo Poldi Pezzol

写真は20年以上も前に同美術館に行ったときに買ってきたポスターです。
Arti Grafiche Ricordi S.p.A. Milano が1987年1月に作製したポスターで、DESIGN SALVATORE とあります。

スコットランド銀行本店 名声の金色像

   depuis  2001

スコットランド銀行本店のメインドームに置かれた<名声の金色像 Golden statue of Fame (1864-70)>。エディンバラの彫刻家ジョン・ラインド John Rhind (1828–1892) の作品。
Robert Reid (1774-1856) とRichard Crichton による建築(1802)をデヴィッド・ブライス David Bryce (1803-76) がドームを含めて増改築した (1864-71)。ドームを支えるドラムに菱形の窓。
“スコットランド国立博物館”の屋上から北北西方向、北海のエディンバラ入海を望める。スコットランド旗は垂れている。

Golden statue of Fame (1864-70) / Bank of Scotland / North Sea / National Museum of Scotland / Edinburgh

スコットランド国立美術館 付近

   depuis  2001

エディンバラの夏恒例の大道芸が行われている The Mound 上のロイヤル・スコティッシュ・アカデミー前の広場からユニオンジャック Union Jack がはためくスコットランド国立美術館をみたところ。
スコットランド旗が揚がるスコットランド銀行本店ビル(マウンド博物館 Museum on the Mound あり)が左奥に。2013.08.02.

Scottish National Gallery / The Royal Scottish Academy / Museum on the Mound / Edinburgh

エル・グレコ による<世界の救い主>

   depuis  2001

The Saviour of the World (about 1600) / El Greco (1541-1614) / Scottish National Gallery / Edinburgh

東京都美術館で開催中の「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たちの巡回展」で来日したエル・グレコ El Greco (1541-1614) による<世界の救い主 The Saviour of the World (about 1600)>は「祝福するキリスト」と案内されている。
右手を挙げて祝福のポーズをとり、世界を表す水晶に左手を置く図像はサルバトール・ムンディという。ダ・ヴィンチがルイ12世のために描いた(1500頃)とされる同名の作品がある。

* カフェ・グレコでオードリー・ヘップバーンと出会ったことを連想してしまった。

ルーベンスによる<頭部習作(聖アンブロジウス)>

   depuis  2001

A Study of a Head (st Ambrose)(about 1616-17) / Peter Paul Rubens (1577-1640) / Scottish National Gallery 

東京都美術館で開催中の「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たちの巡回展」で来日したルーベンスの作品は<頭部習作(聖アンブロジウス) A Study of a Head (st Ambrose)(about 1616-17)>。紹介済みのヘロデの饗宴 / ルーベンスは来日せず。
バロックを代表する巨匠ピーテル・パウル・ルーベンス Peter Paul Rubens (1577-1640) が工房で制作する大祭壇画の油彩習作として直接手掛けた貴重な作品と案内されている。

<卵を料理する老婆> スコットランド国立美術館

   depuis  2001

ヴェラスケス Velasquez (1599-1660) 19才の作品<卵を料理する老婆 An old woman cooking eggs (1618)>。
東京都美術館で開催中の「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たちの巡回展」で来日している。<ベッドの女 / レンブラント>も来日。
各種厨房用品を描いて(ボデゴン:厨房画))自身の力量を誇示した作品だと・・。割った卵を茹でている Poaching ように見えるが、揚げている Frying とも。それで、エディンバラでは Cooking と。

An old woman cooking eggs (1618) / Velasquez (1599-1660) / Scottish National Gallery / Edinburgh
左下に展示されていた。2013.08.01. ロダンの接吻 / スコットランド国立美術館

ゲーリングコレクション だった             La femme entre deux âges

   depuis  2001

ナチスのヘルマン・ゲーリング国家元帥 (1940) は美術品コレクターとしても名が知れ、ゲーリングコレクション Collection Goering は有名。ただその多くは第二次大戦を通じて没収あるいはそれに近い形で取得したもの。
フォンテーヌブロー派のこの作品<若い男性と老人の間の女性 La femme entre deux âges(作者不詳)もその一点。占領中のパリにおいて有償で取得され(1941)、カリンハル(自宅)、ベルヒテスガーデン(別荘)、ミュンヘン中央収集ポイントと移動した後フランスに返還された(1946)。ルーブル美術館経由でレンヌ美術館にある。

La femme entre deux âges / École de Fontainebleau / Musée des beaux arts de Rennes

チェーザレ・ボルジア の妹 ルクレツィア・ボルジア

   depuis  2001

Portrait de Lucrezia Borgia (vers 1520~25) / Bartolomeo da Veneto (1502-55) / Musée Städel

マキャベリーに「君主論」を書かせたチェーザレ・ボルジアの妹、ルクレツィア・ボルジア Lucrèce Borgia (1480-1519) の肖像。<Portrait de Lucrezia Borgia (1520~25 頃)>バロトロメオ・ヴェネト Bartolomeo da Veneto (1502-55) の作品。
シュテーデル美術館 Musée Städel 所蔵。LA JOCONDE NUE 展にて (2019.07.22) 。
父 (ロドリーゴ・ボルジア、後にローマ教皇アレクサンデル6世) と兄 (チェーザレ・ボルジア、枢機卿の後にヴァレンティーノ公爵) に翻弄され続けた短い人生だった。
花の女神フローラ Flora の姿で理想的な女性像を描いたとされる。

* ボルジア家の毒薬 (1953) の原名はルクレツィア・ボルジア Lucrèce Borgia 。ルクレース・ボルジアを官能的に演じたマルティーヌ・キャロル Martine Carol (1920-67) はヴァンセンヌの隣町サン=マンデで生まれた。

チェーザレ・ボルジア César Borgia を演じたのは Pedro Armendariz 。

ウガルルム(グレートライオン)

   depuis  2001

元々は、メソポタミア神話で原初の海の女神ティアマトが生み出した自らの権力と軍勢の強さを示す怪物:ウガルルム (偉大なライオン Great Lion)。
アッシリア王センナケリブの治世中 (BC705-681) にニネヴェの南西宮殿に魔除けとして飾られた壁のレリーフに見られるウガルルム Ugallu (左) では・・キルトを穿いた人間の体に、ロバの耳を持つライオンの頭とワシの足で表され、右手に短剣、左手にマース Mace (権力の象徴である権標) を持つ(邪悪な力に対する)守護神として、雄牛の角3本で神性を表すヘルメットを被った家の神 House God (右) に先導される形で刻まれている。大英博物館にて。

Ugallu / Assyrian panel / Sennacherib (BC705-681) / British Museum

ラマッス 人頭有翼雄牛・ライオン像

   depuis  2001

Human-headed winged bull (lamassu) / Human-headed winged lion (lamassu) / British Museum

大英博物館で観れるラマッス Lamassu 人頭有翼雄牛・ライオン像。2タイプを同時に見れる。
左に雄牛、右にライオン。
いずれもアッシリア王 アッシュールナツィルパル2世 (BC883-859頃) の首都ニムルド Nimrud (ancient Kalhu) の北西宮殿にあった高浮き彫りの壁(BC865-860)。
それぞれ一対の片方はメトロポリタン美術館にある。当然、ライオンが左で雄牛が右で。
神性を示す冠にある雄牛の角は6本。

王 (クラムワかパナムワIIまたはバーラキブ) の石碑

   depuis  2001

Stèle représentant un roi (Kulamuwa ou Panamuwa II ou Barrakib) / Musée du Louvre / Royaumes oubliés de l’empire hittite aux Araméens / Staatliche Museen zu Berlin

この石碑はトルコのジンシルリ Zincirli (ancienne Sam’al) で発掘された最も注目すべき石碑の1つで、使用人を伴った王を表している。
フェニキア文字で綴られたキラムワ碑文で有名なY’adiya国クラムワ王 (治世:BC830-20) の石碑の表現に酷似している。が、サマル国王パナムワ II (治世:BC743-727) またはバーラキブ (治世:BC727-713ou711) かも知れないとされている。
精密に加工された衣装や装飾品はアッシリア風。
王のレガリア Regalia であるロイヤルハットを被り、左手に菊花紋腕輪と蓮の花、右手では(欠落している)神々を指していると思われる。使用人の左手にはアッシリアのバケツに似たもの
ベルリン美術館 Staatliche Museen zu Berlin 所蔵。

ダブレットを着たヘンリー8世の肖像画

   depuis  2001

King Henry VIII / National Portrait Gallery

ルネサンス期のこの頃流行していたスラッシュ(切り込み) の入ったプールポワン pourpoint / ダブレットを着たヘンリー8世の肖像画。胸と袖のスラッシュから白いシャツが覗いている。その上に茶色の毛皮の襟付きのコートを着、白い羽付きの黒いボンネットを被っている。
ロンドンの National Portrait Gallery 所蔵。イギリス系オランダ人の作品 (1530-40) とされている。
ヘンリー8世 (1491-1547) はチューダー朝を開いたヘンリー7世 (1457-1509) の次男。アーサー王太子の急死 (1502) により王位につく (1509) 。男子出生を望んで6度の結婚をし三人の子、エドワード6世 (1547-53:三人目の妻ジェーン・シーモア)、メアリー1世 (1553-58:一人目の妻キャサリン・オブ・アラゴン)、エリザベス1世 (1558-1603:二人目の妻
アン・ブーリン) が王位を継いだ。

カルナヴァレ美術館の中庭

   depuis  2001

ルイ=シモン・ボワゾ Louis Simon Boizot (1743-1809) の彫像<勝利又は不滅 Victoire, ou L’Immortalité (1808)>が置かれているカルナヴァレ美術館の中庭
手入れの行き届いた夏の花で飾られて美しい (2016.08.09.)。
シャトレ広場のモニュメント”勝利の噴水 (椰子の木の噴水)”の頂部に置かれている彫像のオリジナル。

Cour du Musée Carnavale / Victoire, ou L’Immortalité (1808) / Louis Simon Boizot (1743-1809)

劇場にて (初めてのお出かけ) / ルノワール

   depuis  2001

Au théâtre:La Première Sortie (1877) / Pierre-Auguste Renoir (1841-1919) / National Gallery / London

ピエール=オーギュスト・ルノワール Pierre-Auguste Renoir (1841-1919) が描いた<劇場にて Au théâtre:初めてのお出かけ La Première Sortie (1877)>。
ロンドンのナショナル・ギャラリーがコートールドの寄付金で購入した (1923) 作品。
ロンドン・ナショナル・ギャラリー展 (2020) で来日した。
初々しい少女が手にしているスミレのブーケは謙遜・恥じらいを寓意しているかと。
オークションに掛けられた時に”初めてのお出かけ”と副題が付けられた。舞台を見ているのか、観客を見ているのか、見られているのか。

アニエールの水浴 / ジョルジュ・スーラ

   depuis  2001

点描画 pointillisme (ポスト印象派) の創始画家ジョルジュ・スーラ Georges Seurat (1859-91) による<アニエールの水浴 Une baignade à Asnières (1884)>。ロンドンのナショナル・ギャラリーに行くといつも目が行く不思議なインパクトがある。
セーヌ川の左岸で右側は中州のグランド・ジャット島 Île de la Grande Jatte 。下流に鉄道橋 (J線・L線) 。三色旗を掲げた渡し船。アニエール(=シュル=セーヌ Asnières-sur-Seine) に隣接のクルブボア Courbevoie のベコン公園 Parc de Bécon 辺りではないかと思われる。

Une baignade à Asnières (1884) / Georges Seurat (1859-91) / National Gallery