アメデオ・モディリアーニ Amedeo Modigliani (1884-1920) の作品<小さな農夫(百姓) Le Petit Paysan (1918)>を<テート・モダン>で鑑賞。2023.04.19. モディリアーニの死の翌日に自殺した(結婚を誓約していた)ジャンヌ・エビュテルヌ Jeanne Hébuterne (1898-1920) を描いた背景に、ニースで若い農夫を描き込んだ作品とされています。
バンクサイド発電所 Bankside Power Station (1891-1981) を再生利用した<テート・モダン Tate Modern>。煙突もそのまま残されている。下流側に<シェイクスピアのグローブ座>、前に<ミレニアム橋 (2000)>、上流側に超高層住宅 One Blackfriars (2018)。
ラファエル Raphaël (1483-1520) 作の<草原のマドンナ あるいは ベルヴェデーレのマドンナ La Madone à la prairie ou La Madone du Belvédère (1506頃)>。 ウイーンの美術史美術館に収蔵される以前はベルヴェデーレ宮殿にあったことによる。 キリストの死を象徴する赤のドレスに教会を象徴する青のコートを着た聖母マリアの右側に、死んで復活するキリストの受難を表す芥子の花。 洗礼者ヨハネが持つ葦の十字架を掴んでいるのは来るべきキリストの受難を暗示しているとか。
ウイーンのローワー ベルヴェデーレ宮殿のオーストリア・ギャラリーで開かれていた<ゴッホ、ロダン、マティスにインスピレーションを得たクリムト展 Klimt inspired by Van Gogh・Rodin・Matisse>に、豊田市美術館 Toyota Municipal Museum of Art 所蔵のグスタフ・クリムト Gustav Klimt (1862-1918) の作品が参加していました。 <オイゲニア・プリマフェージの肖像 Eugenia Primavesi (1913-14)>です。 元女優で妻のオイゲニアの肖像を依頼した銀行家のオットー・プリマフェージは、クリムト等が設立に協力したウイーン工房のパトロンでした。
アンリ・マティス Henri Matisse (1869-1954) がセビリア、コルドバ、トレドの旅(1910-11)でセルビア滞在中に描いた作品<ホアキナ Joaquina (1910)>。 彼女はセルビアのジプシーでダンサーのようです。 プラハ国立美術館 Galerie nationale de Prague (エキシヴィジョン宮殿)にて
プラハ生まれのヴェレスラヴィン出身のダニエル・アダム Daniel Adam de Veleslavin (1546-99) が印刷出版した<聖母ヨーロッパ La Vierge Europe>の地図 (1592)。 頭部は”太陽の没することなき帝国”スペイン、胸はフランス、心臓がボヘミアです。英国は圏外にあります。 ストラホフ修道院図書館にて
原本はハインリヒ・ビュンティング Heinrich Bünting (1545-1606) による「聖書による旅行の本(1581初版)」という名の木版画の地図の本です(転載)。
<ムーラン・ルージュで踊る二人の女性 Deux femmes dansant au Moulin-Rouge (1892)>。トゥールーズ=ロートレック Henri de Toulouse-Lautrec (1864-1901) の作品。 女性同士で踊っている右側の女性が「チャ・ウ・カオ Cha-U-Kao 」 、その右後ろ向きの女性が「ジェーン・アヴリル Jane Avril 」。ロートレックお気に入りの女性です。
マリー・アントワネット王妃の公式女流画家となったエリザベート・ヴィジェ=ルブラン Marie Élisabeth-Louise Vigée Le Brun (1755-1842) が描いた最初の肖像画<白いサテンのバスケットドレスを着たマリー・アントワネット Marie-Antoinette en robe à panier en satin blanc (1778)>。 ハプスブルク家の特徴 (わずかに垂れた顎、突き出た目、わずかにかぎ状の鼻、厚い下唇) を捉えているそうです。 ウイーンの美術史美術館にて (2023.04.26.) 「ハプスブルグ展 (2019)」で来日しました。
アンリー ド トゥールーズ=ロートレック Henri de Toulouse-Lautrec (1864-1901) が幼少期の殆どを過ごし、その後も休日には訪れていたというアルビ近郊のボスク城Château de Boscで描いた油絵<白馬”ガゼル” Der Schimmel “Gazelle”>(1881)。 ガゼルはロートレックの母アデレ方のセレイラン伯爵家の種馬の血筋だったそうです。 ウイーンのアルベルティナ美術館 Albertina のバットライナーコレクション。
ロートレックの母所有のマルロメ城 Château Malromé のサロンで描いた<アデレ・トゥールーズ=ロートレック伯爵夫人>(1886₋87頃)。 後年、アルコール中毒で体を壊したロートレックをマルロメ城に呼び寄せて療養させましたが甲斐なく亡くなりました。 アルビのトゥールーズ=ロートレック美術館所有。 グラン・パレ ナショナルギャラリーで開催された(2019) “トゥールーズ=ロートレック 断然モダン展” Toulouse-Lautrec / Résolument Moderne にて
ローマのオスティア・アンティカで発見された(1775)キトン Chiton の上にヒマティオン Himation を身に着けた女性の大理石像で、<コメディのミューズ タリア Statue of Thalia>と見做されている。パン神に関連するペダム(羊飼いの杖)を持っている。 失われた頭部には<ディオニュソスの女性信奉者メナードの彫像 Statue of a Maenad>を据えたとされる。蔦の葉と蕾の冠で覆われている。 大英博物館にて(2017.08.19.)
ボローニャ大学の博物館「パラッツォ ポッジ博物館」の「船と古代の地図の博物館」で見てきた<聖シュテファン騎士団のガレラ Modello di Galera dell’ordine dei Cavalieri di S. Stefano>、17世紀後半に作成された26オールを備えたガレー船の模型です。教材用として使用されたもの。 サント ステファノ騎士団は1561 年にコジモ 1 世によって軍事および宗教目的で設立された騎士団。
2022年にオルセー美術館で開かれた<ガウディ展>で観ることができた(2022.07.03.)。 アントニ・ガウディ Antoni Gaudí (1852-1926) がデザインしたマヨルカ島のパルマ大聖堂 La Seu のためのステンドグラス。 大聖堂の一角、マヨルカのサクレ美術館 Museu d’Art Sacre de Mallorca にあるもの。 地震(1851)被害の修復作業の一環として招聘された(1903₋14)時の作品。
<バスのボトル La bouteille de Bass (1912-14)>はミラノの新世紀(20世紀)美術館 Museo del Novecento Milano が所蔵しています。 当時のピカソのパートナー:エヴァ・グエレ Eva Gouel (1885-1915) を意識して表現したキュービズム Cubisme の作品です。 イギリスビールのバス・ペールエール BASS Pale Ale のボトル、クラブのエース (AS)、ギターと’MA JO’の楽譜 (ハリー フラグソン (1869-1913) のラストソング Dernière chanson) が目に入ります。 MA JO がピカソが他の絵に描き込んだ <Ma Jolie (私のかわいい人)>を連想させる仕掛けになっています。 このような形以外の彼女の肖像画はないとされているようです。
ミラノのドゥオーモ広場にある新世紀美術館 Museo del Novecento di Milano で観たアメデオ・モディリアーニ Amedeo Modigliani (1884-1920) の作品<ポール・ギヨームの肖像 Ritratto di Paul Guillaume (1916)>。 コレクターであり、モディリアーニの後援者でもあったポール・ギヨームが提供したアトリエで撮った写真(1915)に基づくとされている。
ミラノのドゥオーモ Duomo di Milano 前にある<20世紀美術館 Museo del Novecento Milano>が所蔵しているイタリア人画家アメデオ・モディリアーニ Amedeo Modigliani (1884-1920) の作品<ベアトリス ヘイスティングス Béatrice Hastings (1915)>。 Beatrice Hastings (1879-1943) (本名:Emily Alice Haigh)はイギリスのヘイスティングス生れの詩人・ジャーナリスト・美術評論家で、2年余り(1914‐16)にわたってモジリアニ と恋愛関係にあった。 額縁が気に入りました。
ヨーロッパ最古の総合大学<ボローニャ大学>付属のパラッツォ ポッジ 博物館 Museo di Palazzo Poggi が所蔵している<ジョヴァンニ 2 世ベンティヴォーリオの肖像 Ritratto di Giovanni II Bentivoglio (Circa 1485)>。 木にテンペラ Tempera su tavola。
スコットランド銀行本店のメインドームに置かれた<名声の金色像 Golden statue of Fame (1864-70)>。エディンバラの彫刻家ジョン・ラインド John Rhind (1828–1892) の作品。 Robert Reid (1774-1856) とRichard Crichton による建築(1802)をデヴィッド・ブライス David Bryce (1803-76) がドームを含めて増改築した (1864-71)。ドームを支えるドラムに菱形の窓。 “スコットランド国立博物館”の屋上から北北西方向、北海のエディンバラ入海を望める。スコットランド旗は垂れている。
エディンバラの夏恒例の大道芸が行われている The Mound 上のロイヤル・スコティッシュ・アカデミー前の広場からユニオンジャック Union Jack がはためくスコットランド国立美術館をみたところ。 スコットランド旗が揚がるスコットランド銀行本店ビル(マウンド博物館 Museum on the Mound あり)が左奥に。2013.08.02.
東京都美術館で開催中の「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たちの巡回展」で来日したエル・グレコ El Greco (1541-1614) による<世界の救い主 The Saviour of the World (about 1600)>は「祝福するキリスト」と案内されている。 右手を挙げて祝福のポーズをとり、世界を表す水晶に左手を置く図像はサルバトール・ムンディという。ダ・ヴィンチがルイ12世のために描いた(1500頃)とされる同名の作品がある。
東京都美術館で開催中の「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たちの巡回展」で来日したルーベンスの作品は<頭部習作(聖アンブロジウス) A Study of a Head (st Ambrose)(about 1616-17)>。紹介済みの<ヘロデの饗宴 / ルーベンス>は来日せず。 バロックを代表する巨匠ピーテル・パウル・ルーベンス Peter Paul Rubens (1577-1640) が工房で制作する大祭壇画の油彩習作として直接手掛けた貴重な作品と案内されている。
ナチスのヘルマン・ゲーリング国家元帥 (1940) は美術品コレクターとしても名が知れ、ゲーリングコレクション Collection Goering は有名。ただその多くは第二次大戦を通じて没収あるいはそれに近い形で取得したもの。 フォンテーヌブロー派のこの作品<若い男性と老人の間の女性 La femme entre deux âges>(作者不詳)もその一点。占領中のパリにおいて有償で取得され(1941)、カリンハル(自宅)、ベルヒテスガーデン(別荘)、ミュンヘン中央収集ポイントと移動した後フランスに返還された(1946)。ルーブル美術館経由でレンヌ美術館にある。
ルイ=シモン・ボワゾ Louis Simon Boizot (1743-1809) の彫像<勝利又は不滅 Victoire, ou L’Immortalité (1808)>が置かれているカルナヴァレ美術館の中庭。 手入れの行き届いた夏の花で飾られて美しい (2016.08.09.)。 シャトレ広場のモニュメント”勝利の噴水 (椰子の木の噴水)”の頂部に置かれている彫像のオリジナル。
点描画 pointillisme (ポスト印象派) の創始画家ジョルジュ・スーラ Georges Seurat (1859-91) による<アニエールの水浴 Une baignade à Asnières (1884)>。ロンドンのナショナル・ギャラリーに行くといつも目が行く不思議なインパクトがある。 セーヌ川の左岸で右側は中州のグランド・ジャット島 Île de la Grande Jatte 。下流に鉄道橋 (J線・L線) 。三色旗を掲げた渡し船。アニエール(=シュル=セーヌ Asnières-sur-Seine) に隣接のクルブボア Courbevoie のベコン公園 Parc de Bécon 辺りではないかと思われる。