エドワード7世の ロイヤル サイファー                バッキンガム宮殿中央南ゲート                

バッキンガム宮殿の中央南ゲートの中央門扉の門柱に<エドワード7世の ロイヤル サイファー:モノグラム E VII R にチューダー王冠>が刻まれている。また、その左のサイドゲートにも飾られている。ゲートの中央は英国の国章(1837₋1952まで使用された)。2019.08.04.

Royal Cypher of Edward VII / Buckingham Palace / London

エドワード7世の ロイヤル サイファー

Royal Cypher of Edward VII of the United Kingdom / Post Box / Bloomsbury Square Garden / London

   depuis  2001

ヴィクトリア女王の次の<英国王エドワード7世 (在位:1901-10) のロイヤル サイファー Royal Cypher of Edward VII of the United Kingdom >。
大英博物館(右)横の郵便ポストに見られる。
背景はブルームズベリー広場庭園 Bloomsbury Square Garden。
モノグラム E VII REdward VII Rex (王) の上にチューダー王冠が載っている。
エリザベス女王のロイヤル サイファーではモノグラム E II R (Regina 女王) の上にセント・エドワード王冠を使用していたが、チャールズ3世国王は C III R にチューダー王冠となった。

<コメディのミューズ タリア> 大英博物館

Statue of Thalia / Statue of a Maenad / British Museum / London

   depuis  2001

ローマのオスティア・アンティカで発見された(1775)キトン Chiton の上にヒマティオン Himation を身に着けた女性の大理石像で、<コメディのミューズ タリア Statue of Thalia>と見做されている。パン神に関連するペダム(羊飼いの杖)を持っている。
失われた頭部には<ディオニュソスの女性信奉者メナードの彫像 Statue of a Maenad>を据えたとされる。蔦の葉と蕾の冠で覆われている。
大英博物館にて(2017.08.19.)

ライオンと雄牛の戦い ペルセポリス

   depuis  2001

アケメネス朝ペルシア (BC 550-330) のダレイオス1世(在位:BC522-486)が建設を始めたペルセポリスのタチャラ Tachara (ダリウス大王の宮殿)へ入る階段の壁面に浅浮彫りされた<雄牛を攻撃するライオン / ライオンと雄牛の戦い Lion-Bull combat>。
その意味するところについてはいろいろな説があるようだが、「ライオンは太陽を雄牛は夜を表し、昼と夜の絶え間ないサイクルを表す」とする説や、貢物を持参する諸侯が周囲に見られることもあり「ライオンは王を象徴し、雄牛は敵または征服した国々を象徴する」説が分かりやすい。
ロレンツォ・ジャンティーニ Lorenzo Giuntini (1844.45-1920) がレリーフから製作した石膏塑型 Plaster cast (1892)。大英博物館にて (2017.08.19.)
ペルセポリスはアレキサンダー大王に破壊された(BC 331)。  

Lion-Bull combat / Tachara / Persepolis / British Museum / London

クイーン・エリザベス・ゲート

ハイドパークの中からクイーン・エリザベス・ゲート Queen Elizabeth Gate (1993)。2017.08.18.
ハイドパーク内からの写真なので、ユニコーンが左にある。入る時はイングランドで使われる「左にライオン」という仕掛けになっている。デヴィッド・ウィン David Wynne (1926-2014) による彫刻。
エリザベス2世の母エリザベス王妃の90歳の誕生日を祝って建設されたので、クイーン・マザーズ・ゲートと呼ばれた。

Queen Elizabeth Gate (1993) / Queen Mother’s Gate / Hyde Park / London

殉教に向かう聖セバスチャン / ヴァン・ダイク

Saint Sebastian Bound for Martyrdom (1620-21頃) / Anthony van Dyck (1599-1641) / National Galleries of Scotland / Edinburgh

   depuis  2001

チャールズ1世の宮廷画家を務めた(1632₋41)アンソニー・ヴァン・ダイク Anthony van Dyck (1599-1641) 若かりし頃の作品<殉教に向かう聖セバスチャン Saint Sebastian Bound for Martyrdom (1620-21頃)>。
師ルーベンスの影響を受けているよう。
スコットランド国立美術館にて。2013.08.02.
聖セバスチャン(伝287歿)は気に縛り付けられて矢が刺さった殉教の場面で描かれることが多いのだが、ヴァン・ダイクはその直前を描いた。
矢筒は足下にある。
白と赤のドレープ Drapé が画面を引き締める。

額縁には”聖セバスチャンの殉教”とある。

カナダ門 グリーンパークへの入り口 

ヴィクトリア記念堂計画の一環でカナダからの寄贈として建設された(1911)グリーンパークへの入り口のゲート、カナダ門 Canada Gate 。2019.08.04.
中央の門扉にはビクトリア女王によって認められた4州からなる連邦(国家)、カナダ自治領の紋章 (1868-70 の間使用された) が付けられている。
シールドの2の位置(右上)にはフランスを示すフルール・ド・リスが付いたケベック州の紋章がある。また、中央ゲートの左側ゲートの右扉にケベック州の紋章がある(シールドの位置順に左から並べられている)。そして、その両サイドのゲートにはその後加えられた他の2州の紋章。

Canada Gate / Queen Victoria Memorial scheme / Green Park / London

ゲートが開いている時 2013.08.04.

ウェリントン・アーチの鉄扉 イギリス王室の紋章

Royal coat of arms of the United Kingdom / Wellington Arch / London

ウェリントン・アーチ(1825)の門扉にあるイギリス王室の紋章。
ハノーバー王国のインエスカッシャン inescutcheon が入っている (1816₋37の間使用された) 。
シールドを支えるイングランドのライオンが左方を向いているのが珍しい。
Bramah & Sons社の刻印がある。

2019.08.04.

ハイドパーク スクリーンとウェリントン・アーチ

ハイド・パークから<ハイド・パーク・スクリーン (1828)>と<ウェリントン・アーチ (1825)>を見たところ。緑はバッキンガム宮殿庭園とグリーン・パーク(左)。2011.08.13.
ハイド・パーク・スクリーン Decimus Burton’s Ionic Screen はハイド・パーク・コーナーからハイド・パークへの入り口、イオニア式円柱と3門のアーチを持つ。いずれもデシマス・バートン Decimus Burton (1800-81) の作品。
ウインザー城に向かうエリザベス女王の葬列はバッキンガム宮殿を出てコンスティテューション・ヒルを進み、ウェリントン・アーチ、ハイド・パーク・スクリーンを通リ抜けてハイド・パークに入った。

Decimus Burton’s Ionic Screen / Wellington Arch / Decimus Burton (1800-81) / Hyde Park / Hyde Park Corner / London

ハイド・パーク・コーナーからハイド・パーク・スクリーン越しにハイド・パークを見たところ。右端にウェリントン公爵の邸宅だったアプスリー・ハウスがチラッと。

Decimus Burton’s Ionic Screen / Decimus Burton (1800-81) / Hyde Park Corner / Hyde Park / London

ウェリントン公爵の邸宅 アプスリー・ハウス

   depuis  2001

クイーン・エリザベス(マザーズ:ジョージ6世王妃)・ゲートとウェリントン公爵の(元)邸宅:アプスリー・ハウス Apsley House。
新古典主義様式のアプスリー・ハウス (1778) は建設当時のまま現存する唯一の貴族のタウンハウスとされる。
ナポレオンが受け取りを拒否したとされるアントニオ・カノーヴァ作のナポレオンの全裸像<Napoleon as Mars the Peacemaker / Napoléon en Mars désarmé et pacificateur (1802-06)>はルーヴル美術館(ナポレオン美術館)から英国政府が購入し、後のジョージ4世からアーサー・ウェリントン公爵に授与された(1816)。
作品は今は英国に寄付され博物館になっているアプスリー・ハウスで観れる。

 

Queen Elizabeth (Mother’s) Gate / Apsley House / Hyde Park / Hyde Park Corner / London

ウェリントン記念碑 <アキレス像> ハイド・パーク

ナポレオン戦争で軍功を重ねウォータールー(ワーテルロー)の戦いでナポレオンに勝利した(1815)初代ウェリントン公爵アーサー・ウェルズリー Arthur Wellesley (1769-1852) の記念碑<アキレス像 Statue of Achilles (1822)>。リチャード ウェストマコット Richard Westmacott (1775-1856) の作品で、ハイド・パークに設置された初めての彫像。
アキレスはトロイア戦争の英雄、若いウェリントン公爵をそれに重ねた。マントを肩に掛け盾と剣を持ち鎧を足下に置いた全裸で制作、顔はアーサー・ウェリントン公爵。台座の碑文にはジョージ3世(在位 : 1760-1820)陛下の命により、ワーテルロー等での戦利品の大砲を鋳して彼と勇敢な仲間達に捧げるとある。

Statue of Achilles (1822) / Wellington Monument / Richard Westmacott (1775-1856) / Hyde Park / London

ナポレオンが受け取りを拒否したとされるアントニオ・カノーヴァ作のナポレオンの全裸像<Napoleon as Mars the Peacemaker / Napoléon en Mars désarmé et pacificateur (1802-06)>はルーヴル美術館(ナポレオン美術館)から英国政府が購入し、後のジョージ4世からアーサー・ウェリントン公爵に授与された(1816)。
元ウェリントン公爵邸のアプスリー・ハウスで公開されている。

ヴィクトリア&アルバート博物館の元正面玄関

ヴィクトリア&アルバート博物館の庭園 The John Madejski Garden (2005) の北側、元の正面玄関 Francis Fowke (1823-65) 。
王立工兵隊の建築家フランシス・フォーク Francis Fowke (1823-65) によるルネサンス様式建築。
ゴッドフリー・サイクス Godfrey Sykes (1824-66) がテラコッタの装飾と最初の博覧会を描いたペディメントのモザイクをデザインした。

Victoria & Albert Museum, north side of garden, original main entrance / Francis Fowke (1823-65) / London

<最初のすべての国の産業作品の大博覧会 The First Exhibition of the Works of Industry of All Nations (1861)>の上に<ヴィクトリア女王の夫君アルバート>と記した演台にヴィクトリア女王。ハイドパークに設営されたメイン会場、クリスタルパレスをバックに。仏国などに比してデザイン性に見劣りのあった英国渾身の万博だった。

The First Exhibition of the Works of Industry of All Nations (1861) / Albert Consort of Queen Victoria

カノーヴァ晩年の<眠れるニンフ>                 ヴィクトリア&アルバート博物館

アントニオ・カノーヴァ Antonio Canova (1757-1822) が晩年石膏模型を製作した(1820)。
ランズダウン卿 Lord Lansdowne (3代ランズダウン侯爵で政治家のヘンリー・ペティ=フィッツモーリス (1780-1863)) の依頼により制作を始めた(1821)が未完に終わり、彼の工房の手で完成した(1824)。<眠れるニンフ Sleeping Nymph (1820-24)>。

Sleeping Nymph (1820-24) / Antonio Canova (1757-1822) / Victoria and Albert Museum / London

トリトンとドリアードの泉 リージェンツ パーク

リージェンツ パークの中、インナーサークル Regent’s Park Inner Circle にある<トリトンとドリアードの泉 Triton and Dryads Fountain (1950)>。ウィリアム マクミラン William McMillan (1887-1977) の作品。
ギリシア神話に登場する人間の上半身と魚の尾を持ち法螺貝を吹く海神トリトンと木の妖精ドリアードの組み合わせ。2011.08.12.

Triton and Dryads Fountain (1950) / William McMillan (1887-1977) / The Regent’s Park / London

キャプテン・ジェームス・クックの銅像

Statue of Captain James Cook (1914) / Thomas Brock (1847-1922) / The Mall / London

ザ・マルのアドミラルティ・アーチを入った左手に置かれている<キャプテン・ジェームス・クック (1728-79) 像 Statue of Captain James Cook (1914)>。
トーマス・ブロック Thomas Brock (1847-1922) の作品。
オーストラリアに上陸した初めてのヨーロッパ人。
エンデバー号でシドニー国際空港のあるボタニー湾の現クックパークに上陸した。
シドニーのあるポート・ジャクソン湾 Port Jackson の命名者でもあるが上陸はしなかった。
背後の建物はアン女王様式 Queen Anne style の旧海軍本部 Admiralty ビル、商務貿易省 Department for Business and Trade (2023) が使用 。

 

ガーズ クリミア戦争記念碑 ウォータールー プレイス

クリミア戦争(1853₋56)記念碑 Guards Crimean War Memorial (1861)。3人の衛兵の上に名誉の寓意像。
前方右手(左奥)に看護師として従軍し「クリミアの天使」と呼ばれたナイチンゲール(1820₋1910)の立像 Statue of Florence Nightingale (1915)。2011.08.10.
背景の建物(1850)はリージェント様式 Regency style 。

Guards Crimean War Memorial (1861) / Statue of Florence Nightingale (1915) / Waterloo Place / London

待ち合わせの場所 セント パンクラス駅

The Meeting Place (2013) / Paul Day (1967-) / St Pancras International / London

ユーロスターの起終点駅ロンドンのセント パンクラス インターナショナル駅のホーム中央に置かれている<待ち合わせの場所 The Meeting Place (2013)>の彫像 (9m) 。2019.08.01.
イギリス人彫刻家ポール・デイ Paul Day (1967-) とフランス人の妻キャサリンがモデルだ。

<I Want My Time With You>(2018) と書かれたLED管アートはトレイシー・エミン Tracey Emin (1963-) の作品。EU離脱に対する彼女の想いだとも。

London 2012 セント パンクラス駅 

シモネッタ・ヴェスプッチの肖像 短命の美人貴婦人

Portrait de Simonetta Vespucci (1480頃) / Piero di Cosimo (1462-1522) / Musée Condé

 ボッティチェリがほれ込んで「ヴィーナスの誕生(1483頃)」のモデルにしたなどと言われたフィレンツェ一の美人貴婦人シモネッタ・ヴェスプッチ (1453-76)を、ピエロ・ディ・コジモ Piero di Cosimo (1462-1522)が描いた<シモネッタ・ヴェスプッチの肖像 Portrait de Simonetta Vespucci (1480頃・1490頃とも)>。
シャンティイ城にあるコンデ美術館で観れる。
髪型は既婚の三つ編み、額は(当時流行の)剃毛して高く見せている。暗雲は短命を暗示し、ネックレスに巻き付いた蛇が自らの尻尾を噛んでいるのは再生の暗喩とされる。裸体は貞潔、結婚を象徴しているらしい。

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HIV と戦った人々の広場

サンポール広場と俗称されていたリヴォリ通り(左)とサン=タントワーヌ通り(右)との間の広場は「HIV と戦った人々の広場 Place des Combattantes-et-Combattants-du-Sida」と名付けられた(2021)。

Place des Combattantes-et-Combattants-du-Sida / Place Saint-Paul / Rue Saint-Antoine / Rue de Rivoli

旧新橋停車場 2 東京新橋鉄道繁栄并高輪遠景

   depuis  2001

浮世絵師梅堂國政 (1848-1920・四代目歌川國政、三代目歌川国貞) による<東京新橋鉄道繁栄并高輪遠景 (1873)>に描かれた「新橋停車場」。
早稲田大学図書館蔵書目録より転載。

東京新橋鉄道繁栄并高輪遠景 / 梅堂國政 (1848-1920・四代目歌川國政、三代目歌川国貞)

元の位置に外観復元された<旧新橋停車場>を同じ角度から見れば・・
右に、パナソニック東京汐留ビル (2003 109m)。外人観光客が談笑中。

旧新橋停車場 / パナソニック東京汐留ビル / 港区東新橋1丁目

旧新橋停車場 1

日本の最初の鉄道(新橋~横浜 1872)で開業した<新橋停車場>。写真と基礎の遺構などから外観が復元された(2003)。
駅舎への入り口の外観。貴賓用と思われる中央入り口だけは写真で細部を判別できなかったようだ。
背後に汐留シティセンター (2003・215m)、左横にパナソニック東京汐留ビル (2003・109m)。

旧新橋停車場 / 汐留シティセンター / 港区東新橋1丁目

三原橋街角広場 旧三十間堀川

三十間堀川に架かっていた三原橋付近、<三原橋街角広場>。和風の箱庭がいい。先に見えている和光のある銀座4丁目の交差点にもある。丁度外人の団体客が通過中。すぐ先の横断道路が銀座三原通りで、旧三十間堀川だった。

三原橋街角広場 / 旧三十間堀川 / 銀座三原通り / 中央区銀座5丁目

シモーヌ ド ボーヴォワール橋から                 セーヌ川上流左岸の再開発を

   depuis  2001

セーヌ川左岸の元工場地帯の再開発が急ピッチに進んでいる。
シモーヌ ド ボーヴォワール橋から上流左岸側を見たところ。2棟の高層ビルが建ち上がり、多数の大型クレーンもみえる。操業中の煙突も。一帯が再開発工事中。
トルビアック橋上流のパリ・シテ大学(2012)を含め、手前河岸沿いの一帯も近年整備された。BUS 325系統がシャトー・ド・ヴァンセンヌへ。左(右岸)の緑はベルシー公園。右端にフランス国立図書館(1995)。 

La Seine / Passerelle Simone de Beauvoir

ベルシー セーヌ バス乗降場 / ベルシー公園

   depuis  2001

パリを出発・到着・経由する長距離バスの乗降場。ベルシー公園のセーヌ川沿いにある。利用したことがないので知らなかったが、大勢の若者の出入りがひっきりなしだった(2022.07.18.)。
近年パリ離発着のコーチバスの集約を進めているよう。手前に見えるBlaBlaCar バス (旧 Ouibus)2019-、Flixbus のバス2017-、ここに移動したよう。

Gare routière de Bercy-Seine / Parc de Bercy / Quai de Bercy