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フランス・ルネサンス期に宮廷で活躍したフォンテーヌブロー派の画家(作者不詳) による作品 (1580-90)。<若い男性と老人の間の女性 La femme entre deux âges>と題される。レンヌ美術館所蔵。
16世紀後半に広く使われた構図だが、本作品は即興演劇コメディア・デラルテ Commedia dell’arte のストックキャラクターであるルシア Lucia、ハラシオ Haracio (左)、パンタローネ Pantalone (右)を人物として用い、女性がヌードである点が特別。
ハラシオは後期ヴァロワの宮廷衣装を着た若い男性、パンタローネは男らしさと精力の象徴:大きな股袋 (ブラゲット braguette) を股間に付け、両手は金持ちであることを示す金勘定の仕草をしている。二人に誘惑されているルシアは同じ手つきで、ハラシオの小指を摘まみ、パンタローネには老いを示す鼻眼鏡を渡すことによってパラシオの勝利を表している。